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高校野球だけは特別? [日々の記録]

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小さいときから虚弱体質で、体育だけはどうしても2か3しか貰えなかったし、運動会は苦手な日だった私には、未だになんとも理解できないのだけど、数あるスポーツのなかで、なぜ、野球だけ、こんなに注目されて、応援する人が多いんだろう?

実家の父も、プロ野球には興味はないけど、高校野球だけは面白い、と言って、このシーズンは熱心にテレビを見ていた。

今、かかっていたテレビ番組も、高校球児一人一人に取材して、それぞれのエピソードを興味深く伝えていた。
とても好感が持てるような構成で、ここで紹介された選手は、今後華々しいヒーローになれるんだろう。

高校のバレーボールや、バスケットボールや、テニスや、サッカーや、ハンドボールとかだって、きっと全国的な試合があるんでしょう?
私はスポーツに明るくないので、よく知らないけど。
そういうスポーツの選手たちも、こんな風に細やかに紹介する番組を作って、テレビで毎日放送したら、他のスポーツも、もっと全国的に応援してもらえるんじゃないの?

なんで野球だけなの?
なんで野球だけ特別なのかなあ?

写真は、地域の夏祭り。
ささやかだけど、みんなの夏の楽しみです。
これが終わると、夏も終わりだねえ。


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黒書院の六兵衛 浅田次郎:著 [読書記録]


黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)

黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)




黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)

黒書院の六兵衛 下 (文春文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/01/06
  • メディア: 文庫




浅田次郎の本も、だいぶたくさん読んでいたけど、しばらくご無沙汰だったので、新聞の書評を見て買ってみた。

浅田さんのお話はとても面白いんだけど、「憑神」なんかでも、我らが水戸の御殿様や藩士たちのことについて、あまりよく書いてくれないところは、ちょっと不満。

今回のお話も、幕末の、江戸城明け渡しにまつわる話なので、ところどころ、慶喜公がけなされている。それはまあ、仕方がないか。

主人公は、尾張徳川家の徒組頭という加倉井隼人という人物。
江戸屋敷詰めなので、尾張には行ったこともないし、偉い役職でもないので、江戸城にもあがったことはないという下級武士なのだが、突然、官軍方の先発隊長の役目を申し付けられ、自分の組の部下を従えて、官軍の服を着せられ、江戸城に上がることになる。

後からお城に上がる官軍の本体の先触れとして、城内に問題がないかどうか確認するだけのお役目、の、はずが、怪しい人物が一人いることがわかり、隼人の苦悩が始まる。

御書院藩士の六兵衛という武士が、ただ居座り続けていて、口もきかず、食事もせず、横になることもせず、動かないというのだ。
六兵衛とは何者か、それも謎だったのだが、少しずつ明らかになっていく。

浅田さんは、ストーリーテラーなので、とにかく、読んでいて飽きない。
武士の階級や役目の話やら、江戸城の内部の話やら、ちっとも知識が無くて読んでいるのだが、読み進めていくと、へえ~、そんなふうになっているのか、と、お勉強になることばかりである。
江戸城西の丸の見取り図もあるので、それを見ながら、今六兵衛はどこにいるんだなと、確認しつつ読む。
六兵衛は、最初、玄関近くの御書院番泊部屋や、虎の間に居たのだが、だんだんと身分が高い人たちの使う部屋に移動して行ってしまうので、見取り図を見ながら、ほうほう、と読んでいく。

勝海舟や、他の登場人物も、面白く書かれていて、エンターテインメントとしては、非情に面白い。

それでまあ、なぜ、六兵衛は最後まで居座り続けたのか、そして突然立ち去ってしまったのか、主人公の隼人は自分なりに解釈して、納得したという最後なのだが、正直なところ、私には十分には理解できなかった。

本当に六兵衛って、正体は何だったのよ?
武士にとって本当に大切な「武士の魂」って、どういうことだったのよ?

うーん、わかる人にはわかるのかなあ。

私も自分の持てる知識を総動員して、いろいろと解釈してみようと思ったんだけど、やっぱり謎だらけ。
なんとなく、もやもやとした読後感だった。

誰か、読んだ感想を教えてくれないかなあ。

モナドの領域 筒井康隆・著 [読書記録]


モナドの領域

モナドの領域





発売されてすぐに買ったのだけど、当時はいろいろやらなきゃならないことがあったので、ゆっくり読書が楽しめる時期になったら読もう、と、最近まで封印しておいた。

何しろ、著者自ら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と宣言する究極の小説だというから、ものすごく期待して読み始めた。

冒頭では、河川敷で女性のものと思われる片腕が発見され、美貌の警部が登場してきて、あれ?これは「富豪刑事」みたいな展開になるのかな?と思いきや、何かに憑依されたような芸大の学生が出てきて、発見された片腕に瓜二つのパンを焼いたり、個性的な大学教授が出てきて、それも何かに憑依されてしまって、自ら「神」を名乗ったり、その「神」が法廷に呼ばれたり、ハチャメチャな方向に話が展開していく。

今までの筒井作品のどこかで読んだ話が、あちこちにちりばめられていて、筒井作品をたくさん読んでいる人には、あー、なるほど、ここでこう来たか、と、楽しめる作品にはなっているけど、初めて読む人には、なんだかわけのわからないストーリーにしか思えないだろうなあと。

「神」というのは、特定の宗教の神ではなくて、この世界を作った「宇宙意思」であって、そういう存在が、日本のある場所に降臨してしまうというのも、かなりめちゃくちゃだけど、この、「神」は、混迷する世の中に「救い」をもたらしたりはしない。
生まれるのも、滅びるのも、宇宙意思の美学なのだと。
美しいものも、醜いものも、同じように愛おしい存在であるということ。

若いころから筒井作品を読んできて、筒井的思想に洗脳されている私には、すんなり入ってくる内容なんだけど、他の人たちはどんな風に読んだんだろう?と、気になって検索してみた。

筒井康隆がどう読んでも「最高傑作」じゃない『モナドの領域』を「最高傑作」と言い切った理由
http://top.tsite.jp/news/tv-drama/o/26660124/index

今週の本棚 池澤夏樹・評 『モナドの領域』=筒井康隆・著
https://mainichi.jp/articles/20160110/ddm/015/070/032000c" target="_blank">https://mainichi.jp/articles/20160110/ddm/015/070/032000c

筒井康隆最後の長篇か? 噂の「モナドの領域」最速レビュー
http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20150908/E1441618598824.html

ついでに著者本人の談
巨匠・筒井康隆が最後の長編小説『モナドの領域』を語る
「究極のテーマ『神』について書いたので、これ以上書くことはない」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47287

この本を読みながら思ったのは、あー、私って、筒井さんの本を若い時から読んでいたから、特定の宗教を心から信じるっていうことができないんだろうなあ、ということ。
キリスト教もユダヤ教もイスラム教も、みんな同じ。
この世界を作ったという、造物主は、たった一つなのだろう。
仏教は宗教じゃなくて哲学だっていう意見もあるけど、根本にある宇宙の理の考え方は、みんな一緒だろう。

というわけで、今は、ちょっとイスラム教についても知ってみようかなあと思って、こんな本を読んでいる。

コーランを知っていますか (新潮文庫)

コーランを知っていますか (新潮文庫)

  • 作者: 阿刀田 高
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: 文庫



久々に「宮部みゆき」を読んだ。これはまさに、カウンセリングのお話だね。 [読書記録]

職場の売店をうろうろしていて、久しぶりに宮部みゆきを読んでみようかと、「泣き童子」という本を買ってきてみたんだが、読み始めてみたら、あれ?これはシリーズものなのかな?
調べてみたら、前作が2つあって、どうやら続いている話みたい。
であれば、最初から読んでみないとつまらない。
まあ、宮部さんのお話は、途中から読んでもわかりやすいように、注釈やあらすじ的な記述があるので、そこから読んでもよかったんだけどね。

結局、Amazonで検索して、前作2冊を購入、届くまでは「泣き童子」はお預けにすることに。

で、最初から読み始まったんだけど、やはり面白い。
最初は病院などの待合の時間だけ読もうと思っていたんだけど、読み始めたら止まらなくなってしまって、結局3冊全部、続けて読んでしまった。

主人公は、悲惨な経験のために、実家を離れて叔父の家に身を寄せている17歳の「おちか」。
お嬢様然と暮らしてもいいのに、悲しい記憶を忘れようと、女中奉公をしてわざと毎日を忙しくしている。
あることをきっかけに、自分と同じように悲しい出来事を持っている人の話を聞くことで、自分の心が少しずつほどけていくことを知り、叔父の勧めで「不思議体験」を持つ人の話を聴くという仕事をするようになる。

不思議な話をしてくれる人を集める触れ込みは、「変り百物語」ということで、通常なら一晩に百の話を聴くところだが、1回に1人ずつ話を聴いて、百人募るというもの。

持ち込まれる話はどれも辛い出来事で、そこに宮部みゆき独特の妖の世界が関わっているわけだが、おちかは、その話を聴いて自分自身の身に降りかかった出来事を照らしながら、苦悩しながらも、一つひとつ解決への道を進むというもの。

それぞれの話の不思議さも魅力的だが、文章のあちこちにちりばめられた江戸の風俗の描写も面白い。

と、読み進めてきて、あー、これはカウンセリングの話だなあと思い当たった。
百物語で話されることは、語りっぱなし、聞きっぱなしで、部屋から出たらその話題には触れず、他人にも語らないという約束事になっている。
それでも、話に来た人は、話を聴いてもらった後、心を軽くして部屋を去ることができる。
長い間自分だけの心に閉じ込めてきたことを、誰かに聴いてもらうことで、荷を下ろすことができるのだ。
生きる希望を得る人もいれば、語り終えて安らかな気持ちになって、あの世の世界に旅立つ人もいる。

おちかは何も自分の考えを挟むこともなく、ただ聴くだけであり、その姿勢はところどころにカウンセリングの心構えのようなものを感じる。
そして、おちか自身の心も徐々に解き放たれ、成長していく様子が描かれている。

3作目でようやく18話なので、あと87話を聴かないと百物語にはならない。
このシリーズはまだまだ続きそうで、次の話が楽しみである。



おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)

おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/04/25
  • メディア: ペーパーバック





あんじゅう 三島屋変調百物語事続 (角川文庫)

あんじゅう 三島屋変調百物語事続 (角川文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/06/21
  • メディア: 文庫





泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)

泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫



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自主学習会で発達障害の話をしてきました。 [産業カウンセラー]

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産業カウンセラーの仲間は、それぞれ自主学習グループを立ち上げて、日々の精進を重ねているのですが、昨日は、自分が所属している自主学習グループではなく、お友だちが別の地域で立ち上げているグループに招かれて、「発達障害の基礎的な話をして欲しい」というリクエストにお応えして、拙い話をしてまいりました。

相談業務をしているメンバーの方から、発達障害らしいクライアントがいらっしゃって、どの様な対応をしたらいいのか迷っているというようなお話でしたので、大人の発達障害の場合に絞った内容でレジュメを作成しました。

初めての場所で、初めてお目にかかるメンバーを前に話をするので、ドキドキしながら向かいましたが、皆さんとてもいい雰囲気で、快く迎えていただいたので、私も安心してお話をすることができました。
質疑応答の時間も、いろいろと質問してくださって、充実した2時間半を過ごせたと思います。
本当に拙い話ではありましたが、聞いてくださった皆さんのお役に立てたのなら嬉しく思います。

その折りに紹介した参考図書は、もう一つのブログ「文献研究ノート」でも紹介していますが、こちらにもリンクを貼り付けておきます。
























ブレインジムを体験してきた。 [障害者支援]

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メンタルヘルス勉強会で漢方について教えてくれた先生が、発達に問題があるお子さんたちを対象にした「ブレインジム」というのをやっているというお話をきき、ブレインジムの勉強会に参加させていただいた。

とにかく、ブレインジムとは何ぞや?という初耳のものだったので、体験してみない事にはわからない。

基本のエクササイズをいくつか、体験させていただいた。

1.水

2人組になって横に並んで腕を絡ませ、引っ張りっこをする。
最初は私の力が弱くて、相手に引っ張られてしまったのだが、先生の指示に従って、少量の水を舌の下に含ませるように少し飲んでから、もう一度引っ張りっこをすると、なんと不思議、私の方が強かった。
そこで、今度は負けた相手が同じように水を飲むと、今度は相手の方が強くて、私は引っ張られてしまった。
次は負けた私が水を飲んで、再挑戦すると、楽々と私が勝つ。

これは、脳と体をつなぐ神経のつながりを再構築するエクササイズなんですと。

この時飲む水は、味が付いているものやお茶などや硬水はNGで、日本の水道水や軟水が良いそうなのである。

これはすごく不思議だった。

2.ブレインボタン

最初に少量のお水を飲んでから、片手で鎖骨の下あたりを擦って刺激し、もう一方の手でお臍に蓋をする。
もの忘れをしたときなどに、思い出すスイッチに使えるエクササイズなんだそうだ。
何だかわからないが、不思議と頭がスッキリして、集中力が少し高まった気がした。

3.クロスクロール

正中線のエクササイズ

4.フックアップ

体内にエネルギーがめぐるエクササイズ

それぞれ、視覚ストレスを解放したり、自立神経を安定させたりという効果があるらしい。

以上は身体を動かすエクササイズだが、パズルやゲームみたいなワークもある。

「点群」というのは、私の得意分野かもしれない。

ゲームも数種類、体験させていただいた。

でも、これらはほんの入り口に過ぎず、依然として「ブレインジム」なるものが何なのかはよくわからない。

これがどうやって、障害を持つ人の役に立てるのかについても、まだまだ分からないことが沢山。

図書が数種類出版されているようなので、順番に購入して、勉強してみようと思っている。






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久々に家にいたので、庭の花を撮ってみた。 [日々の記録]

自宅の庭の花を眺める事なんて、久しくしたことが無かったけど、昨日はちょうど晴れていたし、気持ちに余裕があったので、花の写真を撮ってみた。

夫と、亡くなった夫の父が、大変花好きなので、山野草を含めて、実は庭に沢山花があるんだよね。

花を眺めて、季節を感じる生活って、大事なんだと思う。
普段はなかなかできないけど。

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まあ、我が家の庭は、薮みたいなもんですね。

本当の意味で鍛えられる研究会:発達科学研究交流会レポートその2 [研究会]

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3月初めに参加した、他大学との研究交流会の参加記録(その2)

児童養護施設における発達困難を有する子どもの支援ニーズ
  -子どもの語りを通じて-

暴言・暴力・触法・ひきこもりなどの不適応行動の背景に何があるのか、養護施設内で観察を行い、子どもの語り、つぶやきを記録して、コード化・カテゴリー化した。
丁寧に言葉を拾っていて、時間と手間がかかっているが、集めてカテゴライズしただけで終わってしまっているのが残念。
子ども達の支援ニーズがわかってきたのであれば、それに対する支援の方法などの提案が欲しかった。


◆少年院における発達上の課題を有する少年の困難・ニーズの実態と発達支援のあり方
  -少年のインタビュー調査から-

少年院に在院する男子少年26名に対する半構造化面接と該当少年担当の法務教官へのインタビュー調査をし、発達上の課題を持つ少年の現状と矯正教育の効果・影響などを探った。
入所前の生活では、自身の障害理解、周囲の不適切な対応(家族からの虐待、学校でのいじめ・無視)などから大人への不信感や不満を募らせ、強い不安感から防衛的反応で触法などの問題行動を起こしてしまっていたが、施設内では、教官が理解し、受け止めてくれることで安心・信頼を回復し、成長・発達が見られるようになる。ASD傾向の少年の場合は、規則正しい施設内の生活が、精神的な安定をもたらしているが、出院後は規則や枠組みがなくなることへの不安もある。


◆大学における発達障害学生支援と学生支援コーディネーターの役割
  -全国大学訪問調査を通して-

発達障害学生が増加し、法的な整備がされつつあるが、実態が進んでいるのかどうか、国公立大13校、私立大11校を対象に聞き取り調査をした。
支援室が設置されたり、コーディネーターが配置されている大学はまだ少なく、教職員にも支援者にも発達障害の知識が不足しているため、支援が充分に行われているとはいえない。
私立大学の方が学生に対する気配り・目配りは手厚い。
国公立大学は取り組みが始まったばかりで不十分。
教員へのコンサルティングや障害学生支援室、専門スタッフの配置などが、早急に進むことが望まれる。
・なんで私立大学はうまくいってるの?うまくいってる大学で努力していることは?発達障害は、合理的配慮だけでは対応できないでしょ?などの質問。


◆発達障害成年の就労移行期の困難と課題
  -発達障害支援事業所に就労した当事者の発表を通して-

当事者の体験から、対人関係や情報伝達の困難、業務そのものの困難や課題を発表。
当事者の認識と、周囲の人たちの認識のずれが、就労挫折の要因。
周囲の人々にもっとよく理解してもらうことが必要だなあ。


◆発達障害者のストレスマネジメントに関する研究
  -ストレスマネジメント支援による行動・意識の変化過程-

障害者雇用枠で就労している知的障害を伴わない発達障害者、就労移行支援事業所に通っている詩的障害を伴わない発達障害者。就労支援事業所で就労支援を行っている職員らに聞き取り調査紙、ストレスマネジメント支援後の自発的ストレスマネジメント行動について、促進する要因・阻害する要因を検討。
支援後に自分でストレスマネジメントができるかどうかが、就労支援が上手くいくかどうかのカギ。
支援者はかなりの限界を感じている。


◆発達障害児及び発達障害の疑いのある児童の在籍する通常学級担任が学級経営において感じる困難さに関する質的研究

複数の現役教員と元教員にインタビュー調査をして、学級経営の困難さの要因を探った。
担任は、当該児童と他児童との間で、授業中などにどちらを優先させるかなどのジレンマを抱えている。
教員の障害に対する知識の不足、他教員との共通理解、支援に入れる教員の不足等に加え、他児童の保護者への説明ができないことから保護者からのクレームを受けたり、学級担任の業務の多忙さのために充分な対応ができないなどの多くのジレンマを抱えており、組織としての環境整備や支援が求められる。


◆近代日本における災害救済と障害児教育保護成立の歴史的位相
  -濃尾震災を中心に-

明治24年に岐阜県・愛知県を中心に発生した巨大内陸型地震が発生した後の、児童保護救済事業、障害児教育保護システムの成立などについての歴史的研究。
近代化が急速に進められていた日本で、大きな被害があって、孤児が沢山できたり、障害のある人たちが困窮したりしたときに、誰が主導になって救済したかというと、国家ではなくて民間の人だったり、宗教団体だったり、熱い思いを持っている人たちなんだよね。
今の時代は、こういう人たちが動いても、周囲の人たちの賛同を得られるかというと、逆にいろいろと難しい気もする。
・震災後に見られる子どもの「暴言」は、特有の心理的問題って、どこが特有なの?キリスト教や仏教の布教が目的なんじゃないの?など質問あり。


◆エストニアの子ども病院における「うつ・自傷・拒食・薬物依存・愛着障害・発達障害」等の不適応・発達困難を有する子どもの発達支援
  -タリン子ども病院「子どもの心の健康センター」の訪問調査から-

エストニア(人口約131万人、1991年独立・国連に加入)・タリン市にあるセンターの見学記。
1年間に300人以上が受診、現在11人が入院中。
失業率が高かったり、貧困格差があったり、いろいろと大変な国だが、ヨーロッパの先行研究や事例から学んで、子どもや若者の精神医学的困難を、医療面と教育面の双方から支援しようと取り組んでいる様子。
・なんでエストニア?取り上げる意義は?日本では医療と教育は仲が悪いけど、エストニアはうまく行ってるの?などの質問。

****

2日間で25人が発表し、参加者も多数。しかも、遠慮のない質問をどんどんしてくる。
こういう研究会に参加している大学生は、鍛えられるなあ。ほんと。

でも、1日目の夕食時の懇親会と2次会では、楽しく盛り上がっていた。
他の大学で研究している内容もわかるし、知り合いもできるし、来年度も参加できるといいなあ。
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オープンダイアローグとは何か 斎藤 環 著+訳 [読書記録]

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オープンダイアローグとは何か 斎藤 環 著+訳

統合失調症やうつ病などには薬物治療が必要だとは考えるつつ、カウンセリングや認知行動療法等が無ければうまくいかないのではないかと思っていたが、この「オープンダイアローグ」は、薬物の力を借りずに治療するというフィンランド発の手法で、齋藤環先生が惚れ込み、日本でも取り組むことができないかと啓発活動をされているものである。

カウンセリングが、クライアントとセラピストが1対1で話をするのに対し、オープンダイアローグでは、患者と家族(その他親戚、医師、看護師など、重要と思われる人たち誰でも)とセラピストが2人以上参加するチームを作って、ミーティングをするという手法が取られる。

オープンダイアローグ実践のための12項目は、以下の通り。

1.ミーティングには2人以上のセラピストが参加する。
2.家族とネットワークメンバーが参加する。
3.開かれた質問をする。
4.クライアントの発言に応える。
5.今この瞬間を大切にする。
6.複数の視点を引き出す。
7.対話において関係性に注目する。
8.問題発言や問題行動には、淡々と対応しつつ、その意味には注意を払う。
9.症状ではなく、クライアント独自の言葉や物語を強調する。
10.ミーティングにおいて専門家どうしの会話(リフレクティング)を用いる。
11.透明性を保つ。
12.不確実性への耐性。

開かれた質問や、今この瞬間を大切にするなど、ロジャースの来談者中心療法に共通すると思われるが、一番大きな違いは、「リフレクティング」である。

これは、ミーティングの途中で、参加メンバーに了解を得て、セラピストが患者についてやり取りをすることで、その内容は患者も家族も他のメンバーも同席している中で行われる。
「彼女は、自分自身よりも他人の気持ちを大切にする人なんだね。」
「自分の権利を強く主張するのが苦手な人なんじゃないかな。」
など、セラピスト同士の会話が行われ、患者もそれを耳にすることになる。

これは、患者にとって、自分に関わってくれている人たちが、自分についてどう感じているか、考えているかがわかり、透明性を保つことになるし、自分に向けられた評価を間接的に聞くことの方が信憑性が高いと感じられて、情緒的な安心感を得られるという効果がある。

発達障害や精神疾患の方が、支援を受けるために窓口を訪ねた折に、対応した職員の方が、職員どうしで、あたかも当人が目の前にいないような会話をして、自分がないがしろにされたような気持になって傷ついた、などという話を耳にするが、リフレクティングはそれとは全く逆の状況を作り出す。

また、妄想のある患者については、その妄想を否定するのではなく、さらに踏み込んでその状況を聴くことで、患者の感じている正体不明の恐怖を、言葉にして表現することを助ける。

予断や憶測は避ける、合意を得ることが目的ではない、結論を出すことは急がない、など、いろいろな特徴がかかれており、実際のオープンダイアローグの内容も紹介されていて、著者の斎藤先生が、ぜひ日本にも紹介したいという思いが、詰まっている本である。

フィンランドでは非常に効果を上げ、高い評価を得ているという手法だそうだが、斎藤先生がかかれている通り、日本で実践するのは簡単ではないだろう。

しかし、その手法や思想のエッセンスは、カウンセラーの端くれである私にも、非常に参考になる内容であった。

せめて、1人でも多くの関心のある人の目に触れて、こういう手法もあるのだということを知っていただきたい。


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他大学との研究交流会に参加して [学会]

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七つ洞公園(映画テルマエロマエのロケ地)の隣にある宿泊研修施設で開催された、1泊2日間の研究交流会に参加してきた。
複数の大学が参加していて、障害者の支援や特別支援教育に関する研究をしている学生が発表するもので、2日間で25件の発表を聴くことができた。

他の大学ではどんな研究をしているのかにも興味があって参加したが、発表内容の多様さもさることながら、質疑応答や意見交換の活発さにも目を見張った。
もしかしたら、今まで参加したどの学会よりも、手厳しい質問が飛び交っていたんではなかろうか。
学生が中心なので、年長者の会員に遠慮して発言を控えるとかもないしね。

以下は、一言感想。(とりあえず、1日目の分)

◆聴覚障害者の発音明瞭度に関する研究
特別支援学校に所属する聴覚障害者は、高等部ごろから手話を覚え、手話中心の会話になると、声を出して会話することが少なくなるので、音声明瞭度が下がってくるそうだ。
それに比べ、通常学校に所属する聴覚障害者は、常に口話で意思伝達をする必要があるので、発音明瞭度が保たれる。
たしかにその様だ。
いずれ社会に出て、一般の人の中で仕事をするようになることを考えると、聴こえなくても発音明瞭度を保つということに意味がありそうだ。

◆書字指導法に関する研究
書字障害がある子どもが、初めて見た漢字を書き写そうとするときは、脳内の血流が変わるそうだ。
健常者や大人は、初めて見た漢字を書くときに、それほど血流が変わらず、それは部首等部分に見覚えがあるからだろうと。

◆幼児期の協調運動能力の評価について
質問紙で、外遊びが好きかという項目があった点について、発表者は「外遊びが好きなら、運動能力が高い」という判断があったらしいが、「外遊びが好きだからと言って、協調運動能力が高いとは、必ずしも言えないだろう」と、かなり突っ込まれていた。
たしかにそうだよねえ。

◆知的障害児の筆記プロセスについて
健常児の小学1年生3人と、ダウン症の5人を対象とした書字指導についての発表だったが、先生方からのコメントが、かなり厳しかった。
たしかに、知的障害やダウン症と一口に言っても、それぞれ持てる能力には差があるだろうからね。
一般化は、なかなか難しいよね。

◆紙芝居の読み聞かせ場面では、幼児はどこを見ているか
年少児、年中児、年長児の場合を比較し、年齢が上がると文字がわかるようになるので、絵よりも文字を見ていることが多くなるとか、語り掛け場面では、紙芝居の画面よりも話者の顔を見ていることが多いとか。
年齢にかかわらず、話者の演技力が巧みだったら、誰でも話者の顔を見てしまうんじゃないかと思うが、で、この視線計測によって、何がわかるのか、何に役立つのかが、いまいちよくわからない。

◆重度・重複障害児の応答行動について&純音が聴こえているのかなどの研究2件
対象児の、いつも呼ばれている愛称、その愛称と似ている呼び方、ちょっと違う呼び方、かなり違う呼び方などで呼びかけてみて、反応の度合いを計測したもの。
この発表にも厳しい質問多し。
当該児は本当に自分の名前に反応しているのか?慣れ親しんだ人の呼びかけなら、別の名前を呼ばれても反応するんじゃないのか?知的レベルはどうやって測っているのか?などなど。
他者との音楽活動を共有する問題についても、コメントが厳しかった。
これもまた、この研究で何がわかるのか、何が知りたかったのかが、よくわからない。

◆知的障害を伴うASD児の実行機能特性
スケジュールが決まっていて、誰からの指示もなく自分でやれることを「能動的」と表現しているが、実際にスケジュールが決まっていない場面になったら、自分で考えて行動することが果たしてできるのか?学校の活動が全て構造化されていたら、軍隊生活みたいになってしまうのではないのか?など手厳しい質問多し。
能動的とはいえ、やらされているのではないのか?本当に自分の好きなことなら、誰に言われなくても進んでやるんじゃないの?などの意見も。
これは難しいね。

◆脳性麻痺の生徒の認知特性に基づく自己調整学習の支援
「自己効力感はどうなったら上がったと言えるの?」という質問に対して、「点数が上がったら」と答えていたけど、まあね、実際に学校のテストの成績が上がったからと言って、それが自己効力感が上がったと評価していいものかどうかは、私もわからないと思うよ。

◆特別な教育的ニーズのある子どもの創造性の拡大について
ASD児、ADHD児の独創性、効果性を上げる指導についての研究だが、「どうしてASD児、ADHD児を対象にしたの?ASD児やADHD児って、定型発達児よりも独創性があったりするんじゃないの?」「定型発達の人でも、独創性がない人もいるんじゃないの?」「対象児たちは、何に困難があるの?」など、突っ込む突っ込む。
独創性や効果性が無くても、日常生活が送れるようになれば、困難なく生活できるようになるしね。

◆知的遅れのない発達障害に対するインフォーマルコミュニケーション支援について
雑談ができないことが問題なので、インフォーマルグループなどでトレーニングするという内容。
トレーニングの内容を具体的に説明するようにというコメントがあったが、そうねえ、ちょっとモヤモヤする。トレーニングを4回ほどやって効果があるようなものなら、誰も苦労はしないと思うが。

◆大学生の障害児・者に対する態度、障害者差別についての調査
潜在的態度、顕在的態度と分けて、潜在的態度をニュートラルに引き上げる取り組み、ということについて発表していたが、差別意識ってそんなに簡単なものじゃないと思うから、潜在的なものを変えていくって、そんなに簡単じゃないと思うよ。
顕在的なもの、実際の態度を、差別的じゃないものにできるのなら、それで達成という感じでもいいんじゃないかと思う。
本音と建前のバイアス?コントロール
私としては、あからさまに差別的な行動や態度をとる人が少なるというのが望ましいと思う。

◆点字ブロックの実態を調査、視覚障害者へのヒヤリング
分かりやすい発表だったと思うけど、やはり厳しい質問が沢山。
「何年も前から同じような調査をして、同じような意見が出て、毎回同じような指摘をされているけど、それでもちっとも改善されないのは、何に起因していると思う?」「変えていくのには、どうしたらいいと思う?」「失敗しているところのあら探しをするんじゃなくて、成功している地域から学んで、どうしたら成功するのかを考えた方がいいんじゃない?」
皆さん、ごもっともです。


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